降圧治療におけるリスクフローチャートとWBSの活用

高血圧は生活習慣病の一つとして知られ、日本人の4割程度が既に該当する状況になっているのではないかと考えられています。自覚症状がないため、医療機関を受診していない人も多いと想定されており、健康志向の高まりによって血圧の測定を試みる人が増えて急激に患者が増加することが懸念されています。高血圧の治療においては食事療法と運動療法が基本となりますが、降圧剤を用いて血圧を正常の領域にコントロールを行っていくことも合併症のリスクを下げるために重要となります。降圧剤を開始するかどうかという判断には、リスクフローチャートが用いられるのが一般的です。ガイドラインに沿ったリスクフローチャートを考えると、高血圧の状況の深刻さや他の生活習慣病の合併の状況、これまでの食事療法や運動療法の経歴等を判断基準として、降圧剤の使用の有無の判定が行われるようになっています。リスクフローチャートを用いて治療方針を決めるのと同時に大切なのが、WBSによる総合的治療の実施です。WBSは作業分解構成図と呼ばれるものであり、ある目的を達成するために作業を分解して作り上げる構成図を示します。高血圧のWBSの場合には高血圧の治療を行うために、対症療法と根本治療を行うという分解を行い、対症療法には降圧剤が用いられ、その選択肢へと分割されていくのです。根本治療については生活習慣の改善として食事療法や運動療法、禁煙などに分解され、食事療法を例とすれば、減塩食や野菜の摂取、節酒などがその分解先となっていきます。こういった構成図を作成することによって問題を正確理理解しやすくなり、目的を達成するために必要な作業を明確にしていくことができるのです。